「わわ...卓ちゃん?!」

「絢、ゴメン。守ってやれなくて…本当にゴメンな」


いきなり謝る卓ちゃん。

守る?卓ちゃん…?


「俺、自分が関係してるなんて思わなかった。それに、アイツ…渡瀬が」



私は卓ちゃんをぎゅっと抱きしめ返す。

「あ…や?」


「卓ちゃんのせいじゃないよ?渡瀬くんが…ちょっとおかしいんだよ?きっと」


そうだよ。卓ちゃんは何も悪いことなんてしてない。

だって、一方的に好きって気持ちを持ってたのは、梢さんでしょ?


卓ちゃんは誘惑したりなんかしてないでしょ?



「でもさ、俺…」

「いいの。大丈夫」

「絢…」

「ねぇ、一つだけお願い聞いて?」

「ん?」