それは、私達が付き合い始めて一ヶ月が過ぎた頃―

高2ともなれば、受験というものを意識し始める時で…



「絢、大学ドコ行くの?」

「う~ん...」

「卓志と同じところとか止めなさい?」

「え…なんで?」

「あんたには、無理」



そうです。卓ちゃんと同じ高校♪

ってだけでも奇跡の私には、大学は限られてるかも…



「噂によれば、卓志ってT大目指してるってよ?」

「えっ、えぇぇぇっっっ?!?!」


T大は成績トップクラスの大学。

私には到底無理。あぁ、卓ちゃんと一緒の大学行きたいよぉ…


落ち込みながらボーっと歩いていると。

「あ!絢、前!」

「へっ…?」