……


そのような透明なイジメを、ただただ眺めているだけだから――

 何もしてないし
 関係ない
 私は無罪だ

そんな風に“無関係”だと思う人も居る。悪口は言っていないのだから自分に罪はない。

それは間違いだと気付かなければ。

立派な共犯者。
罪人。
助けないなら人殺し。

自覚するべきなのだ。
“中立”は初見では格好良いし大人びているし立派な立ち位置のように思いがちだが、“中立は卑怯”なのだと。


しかし、

 イジメてないもん
 中立だから平和だから
 部外者を巻き込まないで


自分はたまたまクラスメートなだけだと、まだ白を切りたがる。


それは恥だと気付かなければ。

なぜなら、既に“イジメを認知”しているのだから。

【辛そうなあの子を見た瞬間から、見て見ぬフリをする立派ないじめっ子だと知るべきだ】

部外者がイジメを黙認している事実を――

キレイゴトで流せない。


教室で誰かが嫌な思いをしているなら、クラスメートは全員加害者。

それが透明なイジメ。

透明なイジメは目に見えないから、悪い人や犯人なんて見つけられない。

みんなが悪くてみんなが犯人なのだから。そこに被害者が加わるかどうかは―――きっと永遠の議題。



透明なイジメはなくなるのだろうか。

人生にイジメは必要ではないかもしれないが、成長過程には結果的に重要なのかもしれない。

その真相は闇の中なのかもしれない。


近い未来、なくなるのだろうか。

羨望が嫉妬となりターゲットが生まれ、悪い噂は楽しい悪口、みんなが醜く笑い出す――…


“悪い”……
加害者が警察のお世話になれば解決なのだろうか。そんな茶番はないだろうに。

加害者を加害者のままにさせた同じ教室に居る部外者は――部外者なのか。

被害者に“本当”に非がない…のか。


皆が自分を知らなければ…