そう、“元グループ”が新しいグループを吸収して、自分をほったかしてわざと仲良くつるむ。


 どうしよう…
 どこのグループに入ろう…
 一人になっちゃった


居場所を探す。
しかし知らない間に、自分の悪口をクラスメートにばらまかれているらしく、話しかけてもぎこちない。

特別避けられる訳ではない、みんなと見えない壁があるのだ。

 なんで避けるのに笑顔?
 味方みたいなオーラを
 出すのに一緒に居てくれないの?


そして、その悪口は聞こえやしない。
時々自分の名前が聞き取れて、時々うざいとかむかつくとか嫌な単語が漏れて、


間接的に、

 ああ、私は嫌われているのか…
 皆から嫌われているんだ

と知る。聞こえない悪口に敏感になってしまう。

近付けば止まる会話、笑い声、視線、――直接危害を加えられていやしないのだから、気にしすぎる自分が悪いのだろうか。


教室に友達がいなくなる。


 笑っている内容は?
 何のメールをしてるの?


いちいち自分のことなんじゃないかと、不安になる。

みんなに悪口を言われているのだろう、そう思ったら止まらない。

気持ちが落ちる。ますます居場所がなくなる。

教室がすべて、他に居場所があることに気付けない青さ。


一人ぼっち。

 私、嫌われてるんだ…
 誰も助けてくれないんだ

体育で二人組を組む時に余ったり、総合学習でいやいやグループを組んでくれたり…

 もういやだ

“友達が居ない一人の人なんだ”と思われるのが辛くなる。


そして、たまに話し掛けてくれる人は何なのか。教室では避ける癖に腹が立つ。

優しさをアピールしてくる部外者面したあの子に腹が立つ。

どうしようもなくなる。