『同じクラスなんだよね』と探りを入れてしまうから――…

『あー…あんま良い噂ないかなー評判良くないよ…』

Cさんが話す内容は思わしくない。

聞くところによると、Bちゃんは性格が悪くて好かれていなくて、いじわるでB中学ではイマイチな存在らしい。


こんな感じで、AちゃんとCさんのBちゃんに関する電話は終わり。


“Bちゃんって中学で嫌われてるんだ”
“そんな子と仲良くしたくないな”

【CさんからのBちゃんの情報を丸呑みにする】のは、まだお子様だから――

だから―――


AちゃんはBちゃんの【風の噂の情報だけを信じ、友達リストから外す】んだ。

【Aちゃん自身はBちゃんに負の感情がなくとも、“みんな”が嫌う子とは仲良くしたくない】、とばかりに。


愚かだけど、これは本当にありがちなんじゃないかな?

週刊誌やワイドショーで芸能人のあれこれ噂されるだろう?

【実際関わりゼロ】だけど、悪く言われていたら、【なんとなく自分もそちらに流される】感じ。

一般人の女子高生にとっての“それ”は、みんなが話す噂から。


噂話で友達候補を削除。それは【イメージの良くない子と仲良くして、自分のイメージを落としたくないから】といったところだろう。

【無意識な自己防衛】だ。