この二年半。思い違いも行き過ぎると痛い病気で笑えません。

なぜなら、《私は大人的振る舞いが出来るんだ》と、自惚れていたし、

《私はスマートに揶揄できるから立派だ》と、自分に酔っていたし、

《私は友達想いな良い人なんだ》と、偽善者ぶっていました。


――自分の言動を勘違いし、【美化】していました。

私は、【私を過大評価】していました。

クラスで一番空気が読める女なのだと、痛い勘違いをしていました。


そうです。イジメられる側の人からすれば、

笑いながらでも、イジメっ子に注意をする私は天使級な人間なんだと。

私はイジメられる人からすれば、一番有り難がられる人間なんだと。


自惚れもたいがいに…と今なら分かりますが、

当時の私は、Jちゃんのことがあるまで、自分が見えていませんでした。








―――空は青い。




Jちゃんは笑っている。



“ご主人”はゆっくりと黒に濁った涙を拭った。