『本当にイジメられた子には原因がゼロだった?』と言われたら―――
あらゆるタイミングで“あった”かもしれません。
浅はかなことに、【いじめられる人に百パーセント問題がない】とは、
言い切れないじゃないかと思っていました。
“なにかがあったから”と。
イジメられない人は永遠にターゲットにならなかったりします。
それは人間関係を上手くやりくりできた人だからで、
だから、そんな風な努力をしないから、イジメられるのだとさえ思っていました。
そう、イジメられっ子はなぜ被害者面をするのかと嫌悪して、同情してあげないのが部外者ぶる私です。
イジメられっ子ときたら、自分ばかり不幸ポジションで、
周りの子からの評価を“なんで私なの?”と反発して認めない感じがダメなんじゃんと思っていました。
そんな意地悪なことを。
尤も、こんな風に考えたのはこの日です。
それまではたいしてイジメについて、
深く考えたことがありませんでした。
こんなにも情のかけらのない気持ちが、どこかにありました。
人として最低な気持ち。
ヒトゴトだから、と。



