笑いながら言いました。鼻水なんて余裕で垂れていたと思います。
ここは、『私がついてるからJちゃんは一人じゃないよ』とか、
『辛いなら私が支えてあげるから』とか、
そういう素敵な励ましをする場面なんでしょう。
道徳にありそうな“絆”とかを確認するシーンなんでしょう。
けれど、なんか演技派みたいな気がして、こっぱずかしいし、
(愛してるなんて冗談では言えるけれど、素面では言えないし)
―――私はつまらないネタを披露するよう言いました。
笑えないのに、自分で自分に笑っていました。
それくらい、卑怯な自分を笑うしかなかった。



