彼女たちはどっちにしろ、ただ悪口を言いたいだけなんだ。
うん、思うよ。
悪口が新たなエネルギーになるなら、凄くエコだ。次世代のエネルギーだ。
開発すりゃあ儲かるんじゃね?そんくらい悪口で力がみなぎっている。
およその女子は悪口が大好物だ。
カロリー摂取しすぎて今にメタボになるに違いない。
腹ん中に醜い脂肪のごとく悪口が溜まるんだ。
『…それは困るけど』
ご主人は言った。
友達だからとJちゃんを庇えるなら庇いたい。
だからって、ごたごたに巻き込まれたくない。
ご主人の理想は《笑うばかりの女子高生、恋に友情に充実した高校生活》。
――どちらを選んでもそれは叶わない。
究極の選択は、教室で生きるか死ぬか。



