ほら、笑えば気にならないはずだ。
刺すような視線になんて負けないはずだ。
【“無視を無視”すれば良い】んだ。
【目線のイジメ】は居づらいが、ご主人はJちゃんが気にしてないようなので安心した。
自分とは違って《器が完璧な人》だと確信したんだろう。
Jちゃんは、“シカトする人間に腹を立てたり怨んだりしない人”なんだと。
“大人で素晴らしい人”なんだと。
ご主人はヘラヘラ笑う。
毎度お馴染みご機嫌とりだ。相手に取り入るのが上手い嫌な癖。
『どこ行ってたの?』と、自分のクラスの2番目グループに言われた。
相変わらずニコニコしたまま、『Jちゃんとお昼食べてた!ちょっと恋バナっ』と言った。
Jちゃんという単語に眉を寄せる2番目グループ。
そう、今許されるのは【悪口+Jちゃんの名前】なのだから、ご主人はタブーに触れたのだろう。
…2番目グループは、今最高に不細工な顔をしていることに気付かないのかな。
せっかく可愛いんだから、唇が悪口を乗せるのは似合わないよ。勿体ない。



