Jちゃんも微笑む。トマトをきっかけにぺちゃくちゃ話す。
ニ年の時と変わらないお昼の時間なのに、何かが違う。
それはKちゃんを含む【女子からの突き刺さる視線、殺人光線】
《目線だけで人は死ねるかもしれない》なんて、考えをご主人は持った。
『昨日買ったワンピースさ、あれやっぱクリスマスかなぁ?』
『そだねー白いしねー』
『ホワイトクリスマスだよね?』
『恋人はサンタさん?!』
『ね、彼氏出来なかったら二人でパーティーしよーね』
『女だけー?』
『家で!あ、それかホテル借りて!』
『やだよ!それ何の罰ゲームよ』
『やだねー年末からって嫌だね』
『クリスマス、カウントダウン、正月、バレンタイン、ホワイトデー…カップルびいきだよねー』
『独り身への拷問だよねー嫌がらせだよねー』
ケラケラ笑う。
それはそれは楽しい笑い。嫌な気持ちにならない笑い。
赤ちゃんを見た時に自然と笑みが漏れるような、【綺麗な笑い】
やかましいけど、誰も不幸にはしない幸せな笑い。



