Jちゃんにも触れられたくないところがあるだろうし。
なんでもかんでも聞き出すのは、やじ馬ゴシップ好きのデリカシーのない奴だから。
だからご主人は、【Jちゃんが言わないなら、聞かないでおこう】としたみたいだ。
なぜなら、Jちゃんは他のクラスメートとは違う。
だから学校がイマイチでも、バイトや――ほら、今こうして遊びが充実してるなら平気なんだろう。
プリクラを撮って、変わらずに定番のアイス屋でお喋りをして。
Jちゃんと居ると不思議なもので、ご主人はモヤモヤがなくなったみたい。
《学校のイジメなんて、一緒に無視してたらいいや》、と。
【こちらが大人になって気にしなければ、きっとIちゃんの時のようにおさまるだろう】と。
――忘れてたんだ、ご主人は頭がゆるいことを。
そう、俺はご主人のもう一つの存在で―――だから俺も賢くは、ない。
二人して馬鹿者だ。
バッカモーンって怒鳴られるべきなのは、かつ○君よりも、俺とご主人だったのに――



