秘密な花嫁~旦那様は先生!?~特別編④

まだ恥ずかしそうに、目を泳がせる。


「ほんとに誰もいない?」


「ああ」


周りを見回して、美和はおずおずと俺にケーキを差し出してきた。


「あーんして?龍矢」


小さな声でそう言った美和の腰を抱いて、もっと自分に引き寄せる。


それから口を開けて、ケーキを食べた。


「おいしい?」


「ああ。うまいよ」


「よかった~」


恥ずかしさはどこへやら、急に笑顔になった。


「さっきね、一生懸命作ったんだよ」


「そうか。ありがとな」


「うん」


キスをひとつ落とす。