秘密な花嫁~旦那様は先生!?~特別編④

ぎゅってしてって言えば、ためらいながらもぎゅってしてくれる。


「龍矢、やっぱり少し熱い」


「そうか?」


「うん。あっ、喉渇かない?」


「少しな」


少ししゃべりにくそうな龍矢を見て、あることを思いついた。


「ちょっと待ってて。飲み物作ってくるから」


それだけ言うと、寝室を出た。


私が風邪を引くと、よくお母さんが作ってくれた飲み物。


甘くて、でも少しだけ酸っぱい、はちみつレモン。


お湯に、大さじ2のはちみつと、大さじ1のレモン汁を溶かすだけ。


不思議と、これを飲むと、風邪なんてすぐに飛んでいってしまいそうな気がした。


「お待たせ、龍矢」


寝室に戻ると、ベットの上で龍矢が何か資料に目を通していた。


「ダメだよ、寝てないと」