秘密な花嫁~旦那様は先生!?~特別編④

音がした体温計を覗くと、37度6分の表示。


やっぱり熱あるじゃんって龍矢を睨むと、こんなの微熱だろ?と言って部屋を出て行こうとした。


「今日は休むの!」


慌てて龍矢の腕を掴んで止めた。


「あのな、美和。お前が風邪引いて学校休むみたいに、簡単に仕事を休むなんて出来ないんだ」


「そんなの分かってるよ。でも、今日は休むの。もっと酷くなるよ?」


「自分の体調くらい、自分で管理出来る」


そう言って私の腕を振りほどいて、廊下をずんずん歩いて行く。


確かにそうだよ。


熱があるからって、簡単に仕事休めないよ。


でもやっぱり、体調悪いときは休まないと。


「やっぱりダメ。行っちゃダメだもん」


「美和?」


龍矢の背中に抱きつくと、歩いていた足が止まった。


「龍矢疲れてるんだよ。今日はゆっくり休もう?」