「柏木・・・。」



「ん・・・。」


目を開けると先生の顔が近くにあった。



「わわ!」



「さすがは眠り姫。」



「ごめんね。気持ち良くてつい・・・。」



先生は私の頭に手を置いて愛しそうに微笑んでくれた・・・。



「いや、大丈夫。それより目的地に着いたぞ。」



「え?本当に?!」



窓から外を見ようとするけど暗くて良く分からない。



「外出よう。」



先生にそう言われ、手を繋いで外へ出てみて言葉を失った。



「うわあ・・・!」



先生が連れてきてくれたのは街から離れた小高い丘。


ここから街を一望することができる。

街がキラキラ輝いていた。



「街を見てほしいんじゃなくて上みてごらん。」



「上?」



上を見上げると孤児院から見えた星よりも明らかに多くてはっきり見える無数の星が光っていた・・・。



「きれい・・・。」



「この空を見せたくて連れてきた。気に入った?」



「うん!凄く綺麗!空が凄く近い!」



「柏木、あれ見てみろよ。」


先生の指差した先に見えたのは、





「天の川・・・。」