あの悪夢のような出来事が起こってから初めての学校だった。

学校に向かうあしどりは、とても重かった。


沙織からはメールが何通か来てたけど返信はできなかった。


なんて返信していいか分からなかった。



皆には嫌われたよね。

隠してたから・・・。


きっと、おはよう。って言っても無視されちゃうのかな。


沙織にも・・・・。



教室の前に着いた。



どうしよう。



どうしても教室に入る一歩が出ない。




その時だった。



「おはよう!澪!」



「何つったってるの?」



「早く入りなよ~!」


クラスの皆が私の回りに集まってクラスに迎えてくれた。



「みー!おはよう!」



「沙織・・・。」



「あのね、澪。クラスの皆は澪が例え、捨てられた子であっても孤児院にいたとしても澪の事は嫌いにならないよ。
逆にみんな、澪の辛さに気づいてあげられなくて後悔してるの。澪が言いたくなったら言って。ちゃんと皆で話聞くからさ。」



「沙織・・・みんな。」