〔完〕時間を超えた想い

“100”と大きく書かれていた。

あたしはふーっと息を抜きながら席に戻った。


「何点だった?」


中村に聞かれた。

あたしは「どーだ!」と小声で言って中村にテストを見せた。

中村はほんの少しだけ、悔しがった顔をした。


…気がしたけどすぐにもとの人を馬鹿にしたような顔に戻っていた。


「オメデト。」


そう言うとまた顔を伏せてしまった。

もう!別の言い方もあるでしょ。

それから何人も呼ばれて


「中村。」


中村の番。アイツのことだからどうせ100点なんだろうけど。


「よくできました。」


先生は中村にテストを渡し中村も受けとろうとした。