「相田。」


こ、この声はアイツじゃん。でも返事するもんか。


「なあ。」


シカト、シカト。もう帰ろっと。


「おいって。」


そう言ってカバンをグイッと引かれて体がふらついた。
案の定、あたしは前にズベッとコケてしまった。


「・・・ククッ。」


上から笑い声がした。あたしは憎らしげに中村を睨んだ。