〔完〕時間を超えた想い

兄貴は手紙を閉じた。

クラスを見渡すと何人も泣いていた。


「…という手紙だ。」


教室は鼻水をすする音、ため息ばかり。


「お前ら!そんな顔してると相田が悲しむぞ。笑え笑え!!」


兄貴はみんなに呼びかけた。

そういう兄貴も泣いてるんだけどな。


「そうだな。」「みゆのためにも。」


みんなはゆっくりと笑顔を見せ始めた。