「ゴメンみゆ。傷つけるつもりはないけどこれだけは言わせて。」

「うん。」

「誰だってバカって言いたくなるわ。」


麻里ちゃんは少し呆れたような目で見てきた。


「えぇー!麻里ちゃんまでヒドイっっ。」

「いやだってさ、カーペットにつまずいて転ぶ人なんてそうそういるもんじゃないでしょ。」

「そんなことない!あれは中村が絶対悪いんだもん。」

その時、麻里ちゃんの顔つきが変わった。

「麻里ちゃんどーしたの?」

「みゆ、後ろ・・・。」

「後ろ?」

そう言って振り返るとそこにいたのは