青空色のタイムリー

 空を羽ばたく少年の背中には羽があり、高く高く、高らかに高らかに、雲海をつきぬけ青空へ辿り着く。風は気持ちよく、太陽はじりじりと熱気を照りつけ、地上の小ささと空の果てなさに天地がさかさまにも感じられた。
 満足そうに鼻歌交じりに空の散歩を楽しみ、自分だけの時間を満喫する。誰にも真似の出来ない少年だけの幻想。
まだ…………。
自分が陰と知らぬままに――――――――――。

「青山?」

 寝て起きると、青山も熟睡モードらしく、体躯座りで顔をうずめて眠っていた。