青空色のタイムリー

 授業の中で眠りにつきそうな自分、うとうとと頭が揺れる。意識の半分がすでに沈降ぎみ。目をこすり視界のピントを黒板に当て、ちまちまとノートに取る。内容はぼちぼち把握は出来る程度で何とか追いついていけた。
 五時間目が終わり、教室を出て校舎内をぐるりと散歩する。たまにすれ違う生徒に睨まれたりもしたが、僕は気にはしない、それだけで僕が一枚上手に思えるから。

「お~い、秋奈(あきな)」

 誰かが僕の名前を呼んだ。と言っても大体の冊子はつく。

「なんだよ?」

「珍しいな、午後からの授業に出るなんて」

 こいつは友人の本堂(ほんどう)中矢(なかや)で、不思議といつごろか知り合いになっていた。ふざけた性格で、いつも何を考えているか掴みにくい性質。背丈百七十三センチ、短髪天然パーマ。

「雨だからな。じゃなきゃ今頃屋上だよ」

 笑いながら言う。