「先生っ!!す、好きです!!」


顔を真っ赤にして俺に告白してきた女子生徒。


...またか


『ありがとう、でもお前は俺の生徒だ。それ以上の関係にはなれない。...分かるよな?』


そう言うと、女子生徒は涙を溜めて走って行った。


『...はぁ』


生徒から告白されるのは正直面倒臭い。

粗末に扱うこともできないし、だからといって返事を曖昧にしても変な期待を持たせてしまう。



同級生と恋すりゃあ良いのに。

なんで俺みたいな教師を好きになるのか未だに分からない。

ほぼ100%の確率でフラれるのに


「センセーってばモッテモテー」

背後から急に声がしてビクッと体が飛び跳ねた。
振り返ってみると、ニヤニヤ顔をした女子生徒が一人...


「瀬川お前なにしてんだよ」


"瀬川 美歌子"
2組の女子生徒でサボリ魔。俺が注意しないのを良いことに、ここ科学室を隠れ家としている。

「あの子2組の子だよー?可愛いって有名な。付き合っちゃえば良かったのに」

「馬鹿言うな。生徒に手を出す趣味はねぇ」




俺の嘘つき。