男「幼き頃の写真やアルバムの思い出よりも
何も言わずに解りあえる親友よりも
オレのほえが深く深く愛する人の心に染み込んでいたってわけさ
オレは愛に辿り着いたんだ」

羽流は黙ってきいていた

男「だから決めたのさ
愛する人の為なら悪魔にでもなるとね」

亜紀は言い返した

亜紀「そんなの……
そんなの悪魔じゃない
本当の悪魔なら
愛する人を守る悪魔なら
彼女を止めるはずよ
あなたの愛は間違ってる」

男は亜紀のことばを聞いて初めて感情をあらわにした

男「うるさい!!!おまえは一緒に苦しむと言ったよな?
そして癒していくと」

亜紀「えぇ〜言ったわ」

男「だったら区別をつけようじゃないか
互いに苦しみ癒すのが愛だと言うなら」

そう言って男は客の一人に銃口をむける

亜紀には男が何を言いたいのか、したいのかがわからなかった

男「もし、君となんの関係もない人間が傷つき苦しむならば君は一緒に苦しみ癒すのか」

男が引き金を引いた

<パンッ>

二度目の乾いた銃声が響きわった

「うわぁ〜〜〜!!」

客の一人が足を撃たれた

男は穏やかに言う

「愛する人と他人との区別をね」