朝 新生公園のベンチに亜紀が一人で座っている

"メリーゴーランドに乗ってみよう しっかり白馬に捕まって"

世話しなく時計をみる亜紀
「ちょっと早く来すぎたかな」

"あはは タテガミがくすぐったいね"

[プップッ]
車が止まりクラクションが鳴る音に気づき亜紀は車に向かって走りだした
運転手は羽流だ

"ちゃんと前を見て乗るんだよ 未来へ進む 後ろを見て乗ったら…"

亜紀は助手席に乗り込む
羽流がほほ笑みながら言った
「おまたせ!!」
今日はデートだ
車はゆっくりと走りだした
姫を連れ去る白馬のように

"そこは白黒の世界さ"

二人を乗せた車は細い道を走っていく