精華にとっては、嫌な目で見ているから恥ずかしい。

 
「棚岡。その顔可愛いから。」

――うちは、全然可愛くない。――


 精華のその思いを察知したのか、

「本気だから。」


 ますます、恥ずかしくなった。

 顔が、桜より少し濃い色に染まっている。


「好きだ!!」

 連太は、叫んで精華を抱きしめる。

 手放したくない思いが強く、表れていた。


――苦しい・・・いい香り・・・香水?

  香水をつけるには早くない?

  あれ?なんか・・・体が、体が・・・。――