精華は、約束どおり屋上にいる。 ――まだかな。まだかな。―― 早く、 『好きだ!!』 っと言ってほしくてたまらない。 心の中をすっきりさせたいからだ。 蓮太が来た。 「棚岡。ごめん待たせて。」 ――もう、はよう言って。―― 「精華!!」 蓮太がいきなり、精華に抱きついた。 身長百七十の蓮太と、百六十の精華。 蓮太の体の中に、精華がすっぽりと納まっている。 「好きだ!!付き合ってくれ。」