〖完〗子ども警察官の精華

「せ、い、か。

精華、聞こえているか。」



――声が聞こえる。ひゃあ、無線だ。――

 ひたすら探していて、無線があることを忘れていたようだ。


「精華。ねぇ、聞いてる?」

「あっ、圭輔ごめん。見つかった?」

「あぁ。格技上の裏の、今は枯れた噴水のところにいる。今すぐ来い。」

 ブツリ~♪

 無線が切れた。


――いかなきゃ。はようしないと。――

 無線をポケットにしまい、走り出した。