〖完〗子ども警察官の精華

 蓮太の顔を見ると、憎しみがこみ上げてきた。


――最低だな。嘘の告白をして。そんな奴、大っ嫌いやから。――

 涙が出そうになった。

 嘘に騙されそうになって、悔しかった。


「おい、棚岡。ぼけっとしてる場合じゃないだろ。」

 一応、蓮太のことは忘れて、階段を下った。

 もう一つ、大事に仕事が残っていた。


 未来と、碧の逮捕だ。

 しかし、二人はどこにいるかはわからない。


――二人の場所聞けばよかった。――

 精華は、少し後悔した。