〖完〗子ども警察官の精華

 病院を出た。


――やっぱり、消そう。――

 そう思った矢先だった。

「棚岡。」

 なぜか、圭輔が目の前に現れた。

「掛川。なんでここにいるの?」

 それと同時に、逃げられないことを悟った。

 理子も、巻き込んでしまう。

「なんでって、宇多田が落ちたか聞きたいよ。」

 
――宇多田先輩、ごめんなさい。――

 理子に申し訳ない気持ちでいっぱいだった。