―チーン
ゆっくりとエレベーターの扉が開き一緒に歩き出す。
「ここ」
鍵を開け、中に入る。
「どーぞ」
玄関に足を踏み入れると、フワッと涼ちゃんの香りが私を包み込む。
「あ……」
どうしよう。
どうしよう。
緊張してきた……。
こんなに、涼ちゃんでいっぱいの家で。
私達………!!!!
「ぁっあの……////」
横にいる涼ちゃんの顔を見上げる。
バッチリ合ってしまった目線に更に私の心臓は大きく跳ねる。
やばいっっ!!!!!!
「涼……あのッ「ちょっとタンマ」」
「へ?」
私以上に赤いような、そうでないような。
恥ずかしそうに目線を逸らすと「反則…」と、小さく呟く。
「可愛すぎだから。」
―…えっ!?
「我慢してんのに、本当もう……馬鹿」
「エ?!」
手を強く握り、私を部屋の中へと連れていく。
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