「着いたよ」
あれから、20分くらい車を走らせ着いたのは高級……マンション……。
で…でかいッ!!!!!
「莉子?」
「ェ…あ…っうん」
急いで車から、荷物を取り出す。
荷物を持とうとした時。
「持つよ」
後ろから、覆い被さるようにされ荷物を持ち上げられる。
「行くよー」
ふと目が合う。
瞬間、反射的になのかなんなのか。
私に微笑みかけた。
その顔が、本当に本当に愛しくて。
涼ちゃんの左手を強く、強く握った。
マンションに入り、エレベーターに乗る。
「何階なの…?」
高級な雰囲気からか、自然と小声になってしまう。
「52です」
キュン!!!!!!
いつもと違う口調に、笑顔。
ときめかない訳がない。
「そッ////そーですか…///」
真っ赤になった顔を隠すように俯いた。
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