理沙は悩んでいた。





夫の病気と、幼馴染の死―




 
 二つのつらい出来事。





仕事も手につかないほど、理沙は深く沈んでいた。



 気づくと、カッターを手首に当てていた。

「ママ、、、、、算数のノート、、、、、!!」


 ちょうど、娘の「愛」が来る。




 「ママ、ダメッ!!」 カッターが床に落ちる。




その途端、理沙は、はっと我に返る。



―夫は、1ヶ月ほど前、心臓病だということをしった。
  余命はあと2週間。本人はまだしらない。


 

―幼馴染は、ビルの窓拭きをやっていて、命綱が、、、、、、切れた。
  原因は、普通の命綱は、がっしりとした物なのだが、結構古いものだったということだ。