お墓参りの帰り、木村先生の実家に寄った。




『華耶、その木村先生止めて一臣でいいよ。』




「じゃ一臣さんって呼ぶね。」




一臣さんの実家は小さな病院ではなかった。




お家も大きくてビックリ、家の中からお手伝いさんが出て来た。




おばあちゃんは色白で綺麗な人、おじいちゃんは現役で働いていた。




二人とも私を大歓迎してくれ、是非ここで暮らしてほしいとお願いされた。




おじいちゃんの命がもう長くないと聞かされ、




私は又大泣きしてしまう。



後一年持たない命、それを知った私はある決心をした。




みんなと離れてしまうけど、会えない距離ではない。



「一臣さん私ここで暮らしたい。


自分の意思でここに来たいと思ったの。


一臣さんこれからも、ずっとよろしくお願いします。」



祖父母が笑顔で何度もありがとうと言った。