珠実を自分の部屋に案内した。




「昴元気だった?」




『昴熱中症だったらしいよ。病院で点滴打ったら、


直ぐによくなったみたい。』




良かったと言った珠実の顔が赤くなった。




「華耶にお願いがあるの。華耶だけに話すけど、


私昴が好きなんだ。


だから民宿に行くとき、昴に告白しようと思う。


お願いこんな事華耶にしか頼めない。


私が昴に告白出来るように協力して。


お願い華耶、協力してくれるよね。」




珠実の声が何処か遠くで響いていた。




珠実が昴を好き。




親友の珠実のお願いをきかない訳にはいかない。




昴から告白された事は、誰にもいわない。




そして私の中に芽生えた初めての思いも、




なかった事にすればいい。



『珠実が昴好きだなんて気付かなかったよ。


親友の頼みだから、私は協力するよ。』




うまく笑えたかな。