「あ、あの。」

私は立ち上がった。


「あの子誰~?」


「知らなーい。」


あちこちで話し声が聞こえる。


誰もわたしを、知らない。


どの子も絶対に答えられない…


「八代美香だろ?」


へ?


そう思ってた。そう思ってたのに


私のことを知ってる人がいた?