「えぇー。衣笠虎実さんは、九州に転校しましたー。急なことで伝えられなかったけど、そーゆーことだ」
……………転校?
九州に転校?
だって、虎実…
そんなこと言ってなかったよ?
もしかして…夏休み遊べなかったのも…
九州にいたから?
じゃあなんで話してくれなかったのよ…。
私は、涙が止まらなかった。
「大丈夫か?」
松野が隣に座る。
「うん…大丈夫」
「そか…なんかあったら言えよ。オラはもうご主人様じゃねーが、話ぐらいは聞いてやる」
そう言って、松野は私の頭をポンポンッとやって、その場を後にした。
……ヤバい。
今の、何気にキュゥゥンってきた…。