「ばいばい。…虎実」


そう呟いて、私は水を飲んだ。


このときから…いや、もっと前かもしれない。


でも、確実に私たち五人の関係は壊れていったんだ。


だって…虎実や、佐野が待ち合わせに遅れるのは完全におかしい。


おかしいというより…あり得ないことだった。


どうして気付かなかったんだろう……。


あの虎実の笑顔が、私たち五人が見た最後の笑顔だということを…。