私が莉沙ちゃんの隣を通ったとき。


「…幸せになろうとしなよ」


ただ、一言だけ言った。


これが、私…いや、皆にとって幸せの選択だよ。


私はふいに、莉沙ちゃんがいる逆の方向に顔を向けた。


すると、そこには夢さんがいた。


そして、夢さんはメイド服を来ていなかった。


あれ、夢さん…私服だと印象変わるな。


そう思って、少しジィーッと見ていたら、夢さんは私の視線に気付いたようで、ニコッと笑った。


「………っ!!」