「さてと」
拓ちゃんはそう言って立ち上がると、裕介の頭に手を置いた。
裕介は今度は拓ちゃんをきょとんとして見た。
「未来の高校入試がかかってるからな。勉強しないと。裕介、悪いんだけど帰ってお菓子食べてくれるか?勉強終わったらまた呼ぶからさ。」
「えー。仕方ないなー。未来が落ちても俺は責任とれないし。分かった。未来のおばさんと母ちゃんにも言っておく!」
「おう。悪いな。」
拓ちゃんに諭されて、裕介は持ってきたお菓子を抱えてまた、ベランダから帰っていった。
「……」
「……」
う。
いきなり裕介がいなくなるから。
緊張する。
「未来」
「は、はい!」
ひゃー!声が裏返った!
裕介来る前は二人きりだったんだから大丈夫。
落ち着け……
やっぱり無理だーー!


