「未来ー!髪乾かしたなら早く行きなさーい!遅刻するよー?」
「はい!はい!今行く!!」
ゆっくりお風呂に入っていたせいで遅刻しそうな時間に家を出るはめになった。
とことんバカ。
「行ってきまーす!」
靴を履いて慌てて玄関のドアを開けた。
ガンッーー
「へっ?」
慌てて開けた拍子に、何かにドアを当ててしまった。
私は恐る恐るその“何か”を確認する。
「…あ……」
「っ~~…!おいぃ…みぃきぃ~…」
「…た…拓ちゃん…」
“何か”は拓ちゃんだった。
鼻にドアが当たってしまったようで、片手で鼻を抑えながらうずくまっていた。
「ご…ごめん!まさか居るなんて思わなくて…だ…大丈夫?」
「ギリギリ鼻血は出ないで済んだ。でも、気をつけろよ?俺じゃなかったらその人は絶対鼻血出してたな」
「ごめんなさい…」
私はニッと笑う拓ちゃんにしゅんとした声で謝った。
事故とはいえ、申し訳ない。


