トントンと近くで足音がする。
心なしか体もフワフワしたかんじ。
何だか…心地いい…
抱っこされてるみたい…
それで、そうそう…
静かに優しく私をベッドに置いて…
また寝させてくれる…
って…
「っ……!」
私はガバッと勢い良く起き上がった。
「…拓ちゃん…?」
拓ちゃんだ間違いないよ…
だって、ソファから部屋のベッドに移動してるんだもん。
お父さんはまだ仕事だし、お母さんは私を運べない。
来たんだ。拓ちゃん…
「っ…」
私は慌てて部屋を出てお母さんを探した。
「お母さん!」
「何よ。今夕飯の支度を…」
「拓ちゃんっ!来たでしょ!」
「え?ああ、さっきね。ご飯食べて行けば?って言ったんだけど今日は食べてきたからいらないって。それで未来のこと運んでくれたのよ?」
「え…」
「やっぱり男の子ねえ。軽々と抱っこしちゃって……って未来!?どこ行くの!?」
お母さんの話を全部聞く前に私は外へと飛び出した。


