落ち葉や砂で階段の所まで汚れ二階には落ち葉は無かったが砂埃で汚れていた。

そして一階では見かけなかった鳥の死骸が床に転がっていた。

「鍵なんて何処にあるんだよー」

前方をユラユラと懐中電灯で照らしてるだけで、探している様には見えない。

「事務室とか?職員室的な所だろ」

旬が言う。

「探すか、事務室」

長い廊下は先が暗く、懐中電灯の光では突き当たりの壁を照らす事は出来ない。

一階の時と同じで勇を先頭に一列で歩く。

この時ようやく夏希は後ろから、ゆっくりと迫り来る“重い空気”に気が付いた。

夏希は歩きながら横目で後ろを窺う。

空気を感じるだけで、目には何も見えない。

後ろを気にしつつ前を向いて歩き続けた。