勇はいつも通り学校へ向かった。

教室には既に旬の姿があり、数人の男子と窓側の席でふざけ合っていた。

「旬、小野は?」

いつもなら居る筈の夏希の姿が教室には見られなかった。

「ここに居ないなら、別の所にでも居るんじゃん?」

勇は廊下側の夏希の机を見た。

バッグが無い。

どうやら夏希はまだ登校してきてないらしい。



結局この日、夏希は体調不良で欠席。

勇はその事を深くは考えず、いつも通り男友達と下校した。



3日学校を休み、登校してきた夏希は少し痩せていた。

「風邪大丈夫か?」

夏希は曖昧に頷く。

「ねぇ、、、勇は電話きた?」

夏希の瞳は少し潤んでいた。