「今の声、、、!?」

勇が廊下に飛び出してきた。

残りの病室は2つ。

どちらかに旬が居る筈だ。

2人は手分けして残りの病室の扉を開ける。

夏希が開けた扉の向こうには旬の姿は無かった。

勇の開けた扉の向こうに旬と、夏希には少女の姿が見えた。

その少女は直ぐに姿を消してしまった。

「おぃ、旬!?大丈夫か!?」

「あぁ、、、」

「死んだかと思ったぜ」

勇は胸を撫で下ろす。

「、、、どうしたの?それ」

夏希は旬の足元で散らばっている物を懐中電灯で照らす。

「、、、カルテ。ッ!それより早くここから出るぞ」

3人で勢い良く廊下に飛び出る。

ここは二階。

急いで階段を下りて入ってきた出入り口を目指す。

夏希は階段を駆け下りながら重い空気が後ろから迫って来ているのを感じ取った。

「見つかった!!急いでッ!」

3人は速度を上げる。