分かれ道で左に曲がった旬。

曲がって直ぐの所にナースステーションを見つけた。

隠れる為に旬は迷わず、飛び込んだ。

そこはカウンターで大人でもしゃがめば隠れるだけのスペースはあった。

キュル...キュル...キュル...キュルル...

カウンターの内側に背中を押し付ける様にして、息を潜める。

...キュル...キュルキュル...キュルル...

幽霊に足があるか判らないが、ゆっくりとした足取りで、旬を探している。

ドクンドクン...ドクン...

旬の鼓動は絶頂に達していた。

鼓動を抑えるかのように更に体をすぼめる。

もう旬の隠れている場所まで数mも無い。

...キュル...キュル...キュッ

止まった!!