「で、なんで俺から離れたのかな?
そりゃあ、プレゼント選びが楽しくて上の空だった俺が言える話でもないけど、最上はもうちょっと自分が可愛いということに自覚して」


只今私は佐倉君に説教を食らっております。


まぁ、今回は私が悪いのでしょうがないけど。


「最上なんか言ってくれない?
俺。これでも店から出てお前が3人組の男に囲まれてた時物凄く焦ったんだからな」


佐倉君は額に手を当てながら溜め息をついた。


「ごめんなさい。
佐倉君が楽しそうに誕生日プレゼントを選んでるのを見て私なんかいなくてもいいんじゃないかって思って」


佐倉君が私の為に怒ってくれるのが嬉しくてついゴニョゴニョとした口調で呟いていた。


私の言葉が聞こえたのか佐倉君は申し訳なさそうな顔をした。


「そっか。それなら俺もごめん。
最上を誘ったのは俺なのにほったらかしにして」


「それほど好きなんでしょ? その相手のことが
それが見ててわかったから」


一緒にいる私をほったらかしにしてまで選んでたんだから。その彼女が逆に羨ましいよ。
って、なに考えてるんだろう。


「その人といるとスッゴくドキドキするほど好きなんだ」


佐倉君は物凄く嬉しそうな顔をしながらハッキリと言った。


佐倉君の言葉にズキリと胸が痛んだ。