あたしは正面から永井くんの首に手を回す。男なら喜ぶか、赤くなる行動。


 なのに永井くんは怪訝そうに顔をしかめた。



 でもいい。



 やっと、キミの顔から天使の微笑みが消えた。



「彼女はいません。

でも先輩、彼氏がいるじゃないですか」



「知ってるんだ?」

「知ってますよ、先輩、有名ですからね」