「あんたの痕なんて消してやりますから」 俺の言葉を聞いた先生が、面食らったように目を見開いた。 そしてしばらくすると、唇を噛み締めて下を向いてしまう。 「百花を頼む……。俺は百花という花を散らせてしまった……」 先生が俯きながらボソッと呟いた。 先生、分かってないな。百花先輩はその辺の「花」じゃないんだよ。花火なんだよ。それも、打ち上げ花火だ。 「先生、ちょっと花火買ってくれません? いいですよね?」 俺がニヤリと言うと、先生は怯えたように頷いた。